NOBLESSEエアロ開発に関する拘り

NOBLESSEでは、自動車メーカーなどの仕事を受け持つ工場にて3次元測定機を使用したクレイモデルで原型を作っています。




1/1スケールで作っている様子(同工場にて製作)


このような事もできちゃう技術を社外エアロにも・・・

と、RA6オデッセイ以降はNOBLESSEではこの開発方法でエアロを開発しています。



この3次元測定機を使い、開発しています。

幅・高さ・奥行きの3方向の寸法を1/10mm単位で測定する事ができます。

多くの自動車メーカーが車両開発で使うのと同じものです。


3次元測定機の土台は、完全な水平の鉄板(定番)にあります。

その定番にはレールの溝が敷かれており、このレール上に測定機が動くようになっています。

このレールの動く寸法も1/10mm単位で測定できます。



※RB3オデッセイのエアロ開発の写真


※GE系タイプPSのエアロ開発の写真



さて、下の写真をご覧ください。



A=3次元の位置を測定できる測定器
※縦・横・奥行を1/10mm単位で測定できます

B=完全な水平である鉄板の定番
※コンクリート地面では水平にならないので正確な位置が測れないので、水平な地面は重要

C=ジャッキで車を上げて水平な位置を測定
※そのまま地面に置いてたら、車のサスや重量の片寄りで完全水平にならないので、測定器を使って車を水平に浮かせるのが重要

@の赤点の位置を中心位置から横方向に○mm 奥行○mm 高さ○mmの位置をAの測定器で測定します。
その位置を反転して、中心位置から同じ3次元の寸法で測ると正確な対称位置でAの赤点の位置が分かります。


これによって、エアロのデザインが歪んだり、右と左のエアロデザインが良〜く見ると位置が違ってる・・・なんて事にもなりません。
その結果、
左右対称な位置が正確に測定できます。
もちろん、他にも測定方法はありますが、NOBLESSEではこの方法を用いています。

エアロは塗装前にペーパー等で下地処理をするので、1/10mmの精度は保てませんが、
それでも原型で寸法に拘っていると、ペーパーの下地処理の誤差による寸法の狂いは目で見ても
分からないレベルでほぼ左右対称をキープできると言えます。
どのみち塗装の下地段階で狂うから・・・と、最初からこの測定を怠ると、完璧な寸法で作るのは難しいですからね。

車に装着された状態で、寸法を取る。

これもNOBLESSEの拘りの部分でもあります。


しかし、寸法にだけ拘ってデザインを決めているわけではありません。

たとえば、測定器だけを頼って真っ直ぐなラインを作るとします。

エアロは完全な2次元の面でできていませんので、3次元の立体で作ると、
完全に真っ直ぐなのに斜めから見たら傾いて見えてしまうという「目の錯覚」も考慮に入れています。

こればかりは、センスの問われる部分です。


あらゆる角度から見て、全体にバランスが崩れないか・・・

同じデザインでも、ちょっとその位置や大きさを変えるだけでガラリとイメージが変わってしまう事もあります。


デザイン学の応用力とこれまでの経験を活かして、何度も何度も打ち合わせをしていました。

この工場には毎日のように通い詰めって時もあります。




パソコンによる画像加工も駆使し、クレーモデラーさんに見せて、自分の思いを100%伝える事も重要です。

口で説明するだけでは伝わらない事も、こうした写真で伝えると、自分の思っている通りのデザインができてきます。


そして、自動車メーカーの車両も手掛ける経験と融合して、初めてオーラを発するデザインが完成します。


もちろん、モチーフとするデザインはありますが、ただその形をそのまんま取り入れて出来上がり・・・というような簡単なものではありません。

この車に合ったデザインにするために、各部を細部にわたって考え、そして決めていかないといけませんから。


NOBLESSEのエアロは何かが違う・・・と感じてくれているお客様が居てくれるのは、本当に嬉しく思っています。

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